勉強会の中の人をやってみた。エンジニアはみんな○○で✕✕である


main

先日、ITエンジニア勉強会『小物エンジニアの会2』が開催されました。

「勉強会やりたいのでATND立てました」
――いいですね!どこでやるんですか?
「決めてないです、弊社の近くの公園とかでよくないすか」

後に主催者となる同僚が放つ無計画かつ刹那的な一声によって始まった今回の案件、
すわまた炎上案件かとディレクターとして一時は死を覚悟しましたが、
皆さまのおかげで大いに盛り上がりました。

当日の盛り上がりが伝わってくる参加者のみなさんのブログはこちらです。

小物エンジニアの会 その2 を開催した – 馬鹿と天才は紙一重
―えっちなサイトはほどほどに。

小物エンジニア会でお金の話をした – 9mのブログ
―エンジニアでも秒速で稼ぎたい!

小物エンジニア会にいってきた – uzullaがブログ
―この記事、めっちゃ楽しそうな写真がいっぱい。

小物エンジニアの会でオブザーバーパターンのアンチパターンについて発表してきた – mizchi log
―”糞コードの海に沈めるぞ”。

小物エンジニアの会に行きました。 – パルカワ2
―公園はともだち、こわくない。

小物エンジニアの会 #02 に参加して来ました – その手の平は尻もつかめるさ
―好きな子を追いかけるためなら手段を選ばず。

 

 

勉強会の準備

今回勉強会を開催するにあたって、以下の仕事を1人で担当しました。

・配布資料作成
・会場設計・設営
・設営・懇談会用の買い出し
・バナーイラスト作成
・LT 参加者景品制作
・当日の受け付け
・風鈴

燃えろよ 燃えろ 炎よ燃えろ
おわかり頂けたでしょうか。察して頂けると幸いです。

なんとかなりますよ〜と言いながら買ったばかりのMacbookAirをノリノリで叩く主催者は、
開催日の一週間前に炎上案件に巻き込まれ
当日に至っては発熱し完全に死亡、
よってこのような結果となりました。

「これで……これで何かおいしいものでも買ってきてください……」
という瀕死の声と共に私の手に 1 万円札を握らせる主催者の姿が非常に印象的。夏ですね。
勉強会のセッティングについて提案した鮮やかなソリューションの数々をご紹介致します。

 

1、ネーミング

まずは『小物エンジニアの会』というネーミングについて。
これは「小物エンジニアの基準は年収780万円以内です」という発言により名付けられたそうです。
今回の会場は公園(正式名称は”代々木第三児童遊園地”)でしたので、
「『小物』の語感から『こども』を連想させたい」
と考え、以下のようなバナーイラストを制作しました。

_____________original

「IT 業界やめて幼稚園の先生になりたい……」が口癖な私としましては、
ジャストアイデアなソリューションを提供できたと自負しております。

 

2、会場設営

会場は公園です。
・机無い
・プロジェクタも無い
・明かりも無い
という三重苦のため、

「会場に入ったけど他の人に話しかけるのはちょっと恥ずかしいな」
「とりあえず席に座って、パソコンでツイッターしてよ」
「遠くからでも画面は見えるし、大丈夫だよね。誰か話しかけてくれるかな……」

という参加者の乙女心を粉砕するアーキテクチャとなっています。

komono

そのため
・あえて椅子などは並べずホームセンターで買える最大級のブルーシートをしきお花見形式で着席
・ノート PC に LT を写し VNC で画面共有
とにかく酒を飲ませる
という緩やかなコングロマリットを実現させるソリューションを提案させて頂きました。

 

3、コミュニケーション

初対面の人と野外に集まっても近くに交番があるし恥ずかしいよという気持ちをフォローすべく
みなさんには受付にて「おなまえシール」を貼って頂きました。

1383c69593ed3f076206e94fca2fb68e
コミュニケーションを円滑にするためというのは大義名分で、
実のところ公園に闊歩する NPC (別名:自由人)の方々と参加者を明確に区別することに効力を発揮しました。ジャストアイデアですが。

 

4、何か足りない

せっかくクソ暑い中野外に集まるんだから、夏っぽい何かが欲しい!
でも花火は禁止って書いてあるし、発表者のLTを彩るためには何が必要だろうか……。
ということで当日1時間で開発したガジェットがこちらになります。

fooling

全自動風鈴マシンです。

家にあった適当な木材をバーナーで燃やし、磨き上げることによって味のある木目調を実装。
Arduino で 15 行程度のコードを書きサーボモータを制御しています。
細かいメイキングの様子はmakeboothに投稿しました
風情をエンジニアリングで粉砕しちゃったね」という参加者からの言葉が忘れられません。
ライフハック社会におけるソーシャルミッションをクリエイティブによって実現しました。

 

エンジニアは○○で✕✕である

私が今回の勉強会で確信したことは、
エンジニアの方たちは普段からものすごく「表現」意識が高いということ。
一言で言うならば、彼らはみなウェブ上のトンマナに対しての嗅覚が鋭い。

「この文脈だからこそ言える」
「ここはあえてこの画像を使いたい」
「こういうツイートをしたいから、このアングルで写真を撮る」
「これが通じる人にだけおもしろさをわかってほしいから、あえて説明しないで投稿する」

などなど、LTのスライドや発表の雰囲気だけでなく、
普段のツイートであったり、撮影する写真1つであったりなどに対して、
他の人よりも(無意識的にかもしれないけれども)メッセージのコードとコンテクストをきちんと考慮に入れて、何かを発信している。
ずっとウェブ上でのコミュニケーションに親しんできたからこそ成せる技だと思います。

また、彼らは「より良いやり方」や「もっと楽をすることができるやり方」に対して他の誰よりも貪欲です。
ベストとは言わずとも、よりベターな方策を常に追求している。
他の人なら「まあ、適当でいいんじゃない」という所(そこが致命的になったりする)も、
ちょっと待って、と一声挟んでくれるのはいつもエンジニアです。
例えそれがエンジニアリングに全く関係の無い部分だったとしても。

そして最後に、これが一番力強く言いたいことだけれども、
エンジニアの人はびっくりするほどいい人が多いし、みんなやさしい。
なんでかはわからないけど、やさしい。ものすごく。

このクソ暑い中、公園で勉強会やりますって言って集まってくれて、
片付けまで手伝ってくれる人たちが、いい人じゃないわけないですけどね。

 

最後に

参加者のみなさん、ありがとうございました。
主催者曰く、次回の『小物エンジニアの会』開催は 9 月だそうです。

勉強会が終わって撤収作業中、
主催者である同僚からお礼がしたいと言われました。
その時はいえいえそんなのいいですよと答えましたが、気が変わりました。

申し遅れましたが、私はエンジニアではなく、
コンテンツと PV には誰よりも貪欲なウェブディレクターですので、
「ウェブ芸人系のコンテンツを制作する際は、ぜひ私の代わりに体を張ってください」
と、今回の働きのお礼として、やさしいやさしいエンジニアにお願いしようと思います。

次回は焼き芋とかしたいな